恋愛鏡
▽ 沙恵の恋
『さようならー』
「ばいば~い」
私、高谷沙恵と友達の大宮小夏は、後輩に手を振りながら階段を下りていく。
『沙恵~…今日もお願いがあるんだけど…』
「はいはい。分かってるよ。」
『ありがとうっ!持つべきは友達だよねえ~』
幸せ満開の小夏の笑顔を見ると、ぎゅっと胸が苦しくなる。
でも、同時にまた、今日も会えるんだって嬉しくなる。