どうして言えなかったんだろう
「夢茄」
いつもと変わらない。愛しい声。
「今日俺んち親居るから外な」
今日会おうと言ったのは私だ。友達との誘いを断らせてまで誘った。でも外では話しづらい。でも誘っておいて用事はないなんて言ったら怒られるだろう。
でも誘わないと1ヶ月に2回会えるかどうかわからないくらい会っていないのだ。
「で、今日はどうした?」
めんどくさそうな態度。
「大事な話がある」
凖はその後公園につくまでなにも喋らなかった。
公園につきブランコに並んで座った。
なかなか言い出せない。
緊張でかお腹が気持ち悪くなってきた。
「で、なに?」
久々に口を開いたが口調はキツい。
追い討ちをかけられ重い口を開く。
「記念日の日の夜…」
頭の中で整理しながら話始めた。
あの日の出来事がフラッシュバックする。
涙が溢れだす。
全て言い終え、凖の言葉を待った。辛かったね。優しく抱き締めてくれる。そう思った
「浮気じゃん。」
凖から信じられない言葉が出て耳を疑った。
DVDを貸していることは言ってあった。いーよそんなの。と笑っていってくれたのは凖だ。
ましてや相手は塾の先生。「塾の先生だよ?あんなことになるなんて思わなかっ…」
「もぉいいよ」
私の言葉をさえぎって凖は立ち上がり、何も言わずに帰っていった。