サクラの季節に。





「…あー…、
 じゃさ、また明日な」


ポン、と

あたしの髪へ、触る。


こんなに愛しい想いを

こんなに強い思いを、


…あたしは、



「……行かないで…っ…」




せき止めることなんか出来ない…。





…海千、好きだよ。



お願い…。


届いて…届いて…。





どうして、この世の中にテレパシーというものは無いのだろう。








…顔を見上げると、困惑した、海千が寂しそうに笑ってた。





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