だけど君が愛しくて
time*:MEET AGAIN
「こちらにどうぞ。 お客様??」
ボーッと見ていると、レジの人に呼ばれた。
「あッ‥」
カウンターに持ってるのを出して、気になるのでまたその男の人の方を見ると、もう会計が済んだのか、いなくなっていた。
急いでキョロキョロと辺りを見回してもそれらしき人はいない。
急に早まった鼓動を押さえるように、胸の前でぎゅっと手をぐうにして握り締める。
一瞬の出来事でも、頬がすぐに反応して赤くなってるのが自分でもわかる。
両手ではさんで温度を下げる。
買い物を済ませ、さっさとラゾーナを出る。
バスに乗り、家まで帰る。
バス停までの道も、バスの中でも、バスを降りてからも。
ずっとずっと、あいつの事を考えてる自分に、なんとも言えない複雑な、でもどこかまだ期待のドキドキと、ときめきのドキドキがいりまじった心境を抱えていた。