だけど君が愛しくて






「好きです‥‥付き合ってくださいっ」


「‥中学卒業したらな」


「ほんとに!?!?」


「俺わ嘘なんかつかねぇよ」



嘘つき‥‥‥

あの約束、ほったらかしにしてどっか行っちゃったくせに。



あーあ。

次会っても無視してやるんだからっ!!












先生のばか。






そう。
ぁたしは中学の時、先生に恋してた。


バカみたいでしょ??


ぁたしだって先生と生徒なんてキモチワルイって思ってた。

でも、顔はドストライクで茶髪で童顔。

スーツ着ててもそれが高校生の制服に見えるぐらい、幼かったし、年も近かった。


だからその先生に恋してる女の子は多くて、告白もいっぱいされてた。


ぁたしが好きになったきっかけは、部活の副顧問だったこと。


まだ女子バスケットボール部に入ったばっかの1年の時、
教え方もうまくて優しくて、生徒と冗談を言い合ったり
話してておもしろい先生で、良い先生だなって思ってた。


だけど先生が担当の教科の時、授業中にも絡んできたりして、だんだん意識しはじめたのがきっかけ。


でもそれだけじゃなくて。


極め付けは、そう、あの日。

たまたま居残りで遅くまで学校に残ってた日、帰ろうとしたら先生も帰るとこで。


「栗山っ♪ 今帰り??」


「ぅん」


「俺、今チャリ壊れててさぁ」


「ふ~ん」


「今日歩きで来たんだよね」


「先生の家近かったっけ??」


「近い近い♪」


「そっかぁ。 ぢゃ先生さよなら~♪」


「ちょ、おい栗山!! 俺知ってンだょね♪」


ぇ‥??


「何を‥??」



「チャリ通してんだろ」


!?!?

ば、バレてたぁー!?


「ぇっ、何言ってんの??」


「‥プッ‥アハハハ!!!!動揺しすぎだからっ!!」


「!?!?」



「俺が何言いたいか分かるよねっ♪」


「はぃ‥‥チャリ使って下さい‥」




「憂遅ーい!!もっと速くー!! スピードスピード~♪」

「‥‥ハァ‥使ってとは‥はぁ 言ったけどっ‥‥何でぁたしがこがなきゃなんなぃのっ!?」



「‥‥バラすよ??憂ちゃーん♪」



っ!!!!
最低~~~~!!





この日から距離が縮まっていって、いつの間にか好きになっていた。


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