危険なペット様との関係

*猫かぶりな猫




「…ふーん。」



結局、彼独特の有無を言わせない雰囲気にも逆らえなくて



彼は堂々と鍵を開けて、あたしの部屋へと入った。



入った、のはいいんだけど…



なんかさっきと雰囲気違くない…?



彼はリビングにあるソファーに腰掛けて、足を組んでいる。



さっきも十分、独特の雰囲気を醸しだしてたことに変わりはないんだけど…



さっきとは明らかに何かが違う。



「あ、あの…」


「ん?」


「えっと…」


「…一人暮らしなんだ?」


「え?あ、はい。お母さん達は海外で…」



あたしはまだ高校生だけど、日本で暮らしたくて、一人暮らしをさせてもらえるようになった。



毎月、お母さん達から十分過ぎるほどの仕送りがあるから、お金に困ることはない。



だから…と言ってはなんだけど



この暮らしも結構好きだったりする。



まぁ、敢えて言うなら、ご飯だけは作る気になれなくて偏りがちな食事になっちゃってるんだよね。



一人だと作りがいがないっていうか…ね。



(ん…?)



っていうか、こんな話をしたいんじゃなくて!!







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