危険なペット様との関係
* *
あたしは夢を見ていた。
あたしの隣には誰かがいて、いつもしてくれるように髪を優しく撫でてくれる。
でもその人の表情は見えなくて
ただ、あたしの名前を呟きながら微笑んでいるの。
あたしが抱きつくと、その人も抱きしめ返してくれて、額に優しくキスをする。
なんだろう…この感じ………
とても安心する。
「……起きた?」
「んっ……ユウ…?」
「大丈夫か?」
心配そうに眉を寄せてあたしを見る。
ユウの大きな手があたしの頬を撫でた。
さっきのは夢……?
「あたし…」
どうしたんだっけ…?
お風呂に入って
キス…して
それからの記憶がない。
今あたしは、自分のベッドの中にいる。
「のぼせて気失ったんだよ。」
「そっか…ごめんね。」
「気にしないで寝てろ。」
ユウは少しだけ微笑んだ。
あたしはギュッとユウの手を握って目を閉じた。