危険なペット様との関係
「お前はからかわれてたんだよ。」
「えっ?!そうなんですか?」
「からかうなんて、人聞きが悪いですね。ただ少しだけ、奈央さんで遊んでみただけじゃないですか。」
「それをからかってる、って言うんだよ。」
2人は一見、にこやかに見えるけど目が笑ってない。
そんな2人の間でオロオロするあたし。
と、とにかく、この場から早く逃げたい…!!
そっと、2人の間から抜け出そうとした時。
「…どこ行くんだ。」
「ひ…っ」
背後からものすごく低い声が、あたしを呼び止めた。
「べ、別にどこにも…」
「だったら黙って座ってろ。」
「はい…」
おとなしく近くにあった椅子に腰掛けた。
あたしが座ったのを確認してからユウが月舟さんに向かい直る。
「…大体、ここは女性を雇わない約束だったはずだけど?」
え?そうなの?
「雇って、はないですよ?ただ少し手伝ってもらっただけです。」
「手伝うのに、あの格好か?」
「あぁ…あれは、僕の趣味です。」
そう言ってニッコリと笑う。
笑っていても、言葉の端に棘がある。
でも月舟さん…
この状況で笑えるのって、ある意味すごいかも…