危険なペット様との関係
二人の間に嫌悪な空気が漂う。
いても立ってもいられなくなって、何とかしようと立ち上がった。
「あ、あの…!」
「…こんばんは。今日、やってらっしゃる?」
「いらっしゃいませ、お客様。さぁ、どうぞこちらへ。」
お客さんがやってきて、何とかその場の雰囲気は何とかなった。
っていうか月舟さん…
さっきと態度変わりすぎです…
「…俺、着替えてくる。」
「あ、うん。」
一方、ユウはまだ機嫌の悪いまま、着替えに奥の部屋へ入って行った。
あたし一人だけ、なんだか手持ち無沙汰になってしまって、ぐるっと店内を見回してみる。
ユウ以外のホストの人が、さっき入ってきたお客さんを接客している。
その席の近くに立っていた月舟さんがこっちを向いた。
そして手を招く。
来い…ってこと?
ちょっと戸惑いながらも、月舟さんのもとへ向かうと、ニッコリと微笑んだ月舟さんに迎えられた。