危険なペット様との関係
「…なんですか?」
「ん?いや、ちょっと奈央さんとお話がしたいと思いまして。」
そう言ってあたしの手をとると、奥の方にある席に座るように促す。
あたしは黙って座ると、月舟さんも隣に腰掛けた。
でも、いつまで経っても話し出さない。
「あ、あの…月舟さん?」
「はい?」
「お話って…?」
「あぁ、そうでした。いえ、奈央さんがあまりにも可愛らしいので忘れてしまいました。」
アハハ…
どこまで本気なんだか…
「…奈央さんはどのようにしてユウと知り合いに?」
「え、っと…それは……」
「…何か言いづらい理由なようですね。」
あたしは黙って、こくりと頷いた。
実際、言っても良いんだろうけど…
あたし自身、どう説明したら良いのかわからない。
それに…
あたしがユウを拾うよりも先に、ユウはこのお店で働いていたような気がする。
もし、そうだとしたら…
「あの…月舟さん。一つ、聞いてもいいですか…?」