危険なペット様との関係
なんでだろう…
とても気持ちよくて。
髪を撫でる手がとても気持ちよくて。
『奈央…』
大好きな声がそう呟いている。
きっと。
きっと、これは夢で
目を開けたら全て消えてしまうんだ。
そう思うとどうしても、目を開けることができなくて…
ギュッと目を瞑る。
「…早く起きねぇと襲うぞ。」
「っ?!お、おはようございます…!!ったぁ…!」
勢いよく起き上がると頭がズキンと痛んだ。
今までに感じたことのない痛み。
こめかみを手で押さえてみる。
「二日酔い、だな。」
「二日酔い…」
聞き慣れない言葉に首を傾げる。
「お前、間違って酒を呑んだんだよ。」
「うそ…全然覚えてない……」
「は?何も覚えてねぇの?」
「飲み物を飲んで…すっごく気持ちよくなったとこまでしか…」
あたしが正直にそう言うと、ユウが目を見開いてから深いため息をついた。