危険なペット様との関係
「俺と奈央はペットと飼い主、それと同じ関係。だから近づくな…そういうことだろ?」
「違っ…」
「何が違うんだよ…!!」
「っ…」
突然声を荒げたユウに身体がビクッと震える。
あたしは何も言えなかった。
ただ、ユウの冷たく言い放った声があたしの耳に木霊するだけ。
「………いきなり怒鳴ったりしてごめん。」
「え…」
「早く行かねぇと遅刻するぞ。」
「う、ん…」
いつもと同じ。
同じ、はずなのに……
胸に冷たく突き刺さる。
ユウとの間に壁ができたみたいに
自分でしたことなのに…
それがとてつもなく虚しかった。
「ユ、ウ…」
そのままユウは静かに部屋を出て行った。