危険なペット様との関係
走って、
走って、
走った。
「ユウっ…!」
「……な、お…?」
切れ切れになる息を整えつつ、ユウに近づく。
「ユウだいじょ……ひゃっ…?!」
ぐっと腕を引っ張られて、力強く引き込まれた。
「ちょ…ユウ?!」
「奈央…」
ぎゅっと後ろから抱きしめられる。
ちょ…ちょっと待ってよ……
なんでユウが抱きついてくるの?
ユウはあたしのこと、嫌いになって出て行ったんじゃ…
「…やれやれ」
頭上から呆れかえった声が聞こえてきた。
「どうやら奈央さんが原因だったみたいですね。」
「へ?」
あたしが…原因?