危険なペット様との関係
「……まぁ俺も忙しいし、別にいいよ。」
「へ…い、いいの?!」
「行きたいんだろ?俺もその日に仕事入れてもらうようにするし。」
「あ、ありがと…!」
「ん。」
あたしがお礼を言うと、ユウの大きな手が頭にのって髪を撫でた。
正直、ユウがこんなにすぐいいって言うなんて思わなかったけど
驚いただけで、あとは純粋に嬉しかった。
* *
「行ってきまーすっ!」
「ん。楽しんでこいよ。」
「うん!」
それから、あっという間に7月は過ぎて
とうとう旅行の日になった。
旅行と言っても、電車を少し乗り継いでいくだけの簡単なもの。
綺麗な海が近くにある民宿だって聞いた。
いろいろと揃ってるらしいから荷物も軽い。
あたしは萌香と待ち合わせた駅まで急ぎ足で歩いた。
このあとどうなるのかも知らずに………