危険なペット様との関係



「……遅いなぁ」



駅に着いたものの、萌香が来ていない。



もう待ち合わせ時間を15分も過ぎてる。



萌香は時間に厳しい子なのに…






「……あ!萌香!遅かっ…え?!蒼空君っ?!」



萌香の隣にはものすごく不機嫌そうな蒼空君が立っていた。



「え、と…お、お久しぶりだね蒼空君…!」


「…ママ、おはよう。」


「う、うん…おはよう!」



一応返事はしてくれたものの、顔が笑ってない。



これ…絶対、機嫌悪いよね……



しかもなんでこの場に蒼空君がいるのかわかんないし…



「ち、ちょっと…」



小声で萌香に話しかける。



「…なんで蒼空君いるの?」


「あれ、言わなかった?」


「聞いてないよ!」


「おばさんが蒼空を預けて、旅行行っちゃったのよ。で、ちょうど蒼空も奈央に会いたいって言ってたし、私だけじゃ無理だし。」


「じゃあ最初から…」


「うん。」



うまい具合に利用されたわけね…



「ママは僕に会いたくなかったの…?」


「あ、会いたかったに決まってるよ!」


「良かったぁ」



な、なんか



二人に利用されてる気がする…













< 146 / 150 >

この作品をシェア

pagetop