危険なペット様との関係
「まぁ、そういうことだから…3日間よろしくね。」
「よろしくねっママ♪」
二人はとびっきりの笑顔であたしを見る。
「ゔ…よ、よろしくお願いします……」
なんだか波乱の3日間になりそうな気がして、あたしはため息をついた。
* *
「そういえば、なんで今日遅れたの?萌香が遅れるなんて珍しいじゃん。」
やっと乗り込んだ電車の中で、右隣に座る萌香に聞く。
「蒼空がなかなか起きなかったのよ。こいつ…寝起きがとびきり悪いから。」
「ちがうよ。萌香おばさんがとろとろしてるから。」
「とろとろしてたのはあんたでしょ。それに“おばさん”じゃなくて“お姉さん”だって何回言えばわかるのよ。」
「へ、へぇ…」
萌香が蒼空君を睨むと、負けじと蒼空君も萌香を睨み返す。
何故だかあたしを挟んで、右に萌香、左に蒼空君が座っている。
お願いだから…
あたしを挟んで睨み合わないでよ………
「──駅です。お降りの方は……」
「降りるわよ。」
「あ、うん!蒼空君いこっ!」