危険なペット様との関係
その感触は犬のような、柔らかい毛並みでも
猫のような尖った爪でもない。
触ったことのある感触。
これは……
「…手?」
人間の手。
しかも冷たい。
でも確実にそれは生きている人間の手で
ちょっとだけど、温もりを感じた。
でも、なんでこんなところに人が…?
もう一歩踏み出して、茂みに顔を近付ける。
怪我人だったら困る。
すぐに助けてあげなきゃいけないかもしれない。
勇気を振り絞って、ぐっと茂みを手で掻き分けた。
するとそこには──
「毛、布…?」