危険なペット様との関係



「奈央さん。こちらもお願いします。」


「あ、はい。」



月舟さんから、今度は淡いピンク色をした液体の入ったグラスを受け取る。



少し鼻を近付けると、お酒の匂いがした。



きれいな色だな〜…


でもお酒なんだよね。



こぼさないように注意しながら、左のテーブルに座っているお客さんに運ぶ。



ことん、とテーブルにグラスを置くと、すれ違い様に近くに立っていた男の人と目があった。



「…奈央?!」


「へ…?」



な、なんであたしの名前……



暗めの照明でよく顔が見えない。



立ち上がって少しだけ顔を近づけると、暗くてもよくわかる整った顔が見えた。






………ってえぇ?!



「ゆ、ユウ?!」


「お前なんだよその格好?!」


「え?月舟さんが…」


「店長かよ…」



ぽつりと嫌そうな顔をして、ユウが呟いた。









< 50 / 150 >

この作品をシェア

pagetop