危険なペット様との関係
はぁ、とため息をついたユウが強引に腕を掴む。
「…行くぞ。」
「へ?ちょっ…どこ行くの…っ?!」
あたしの問いかけを無視して、ユウは店の外に出る。
掴まれた手が熱い。
横目でちらっとユウの顔を伺うけど、少し苛立ちを含んだ表情をしているだけだった。
道路を歩いていると、俗に言う“夜の仕事”の人が目に入る。
綺麗に着飾った女の人や、女の人を呼び込んでいる男の人。
もしかしてって思ってたけど…
もしかしなくても、あのお店って…
「──おい」
やっぱり、そういう系統のお店…ってことだよね。
何だか今の今まで、そんな場所にいたかと思うと気分が重くなる。
「奈央。…俺を無視するとはいい度胸だな。」
「ひぃ…っ!!」
あきらかに機嫌が悪い。
というか怖い。
怖すぎる…!!!