危険なペット様との関係
振り向いたユウの鋭い視線が刺さる。
背後からブラックオーラが出ているユウに苦笑いを浮かべる。
「ゆ、ユウ…?」
「…いいから着いて来い。」
「あ、はい…」
未だに強引に掴まれたままの右手を見つめながら、駆け足でユウの後に着いて行く。
ユウがやっと止まった先は白いお城のような建物だった。
…ん?
“───HOTEL”
ホテ、ル…?
………ホテル…っ?!
「ちょ…ちょっと待って!!」
ぐいっとユウの腕を引っ張る。
ここに入る、とか言わないよね…?
だって、あの…ここって所謂、ら…ラブ
「行くぞ。」
「え…いや」
あたしの呼びかけも、ユウの耳には入らず。
少し怪しいばかりににこやかな従業員に迎え入れられてしまった。