危険なペット様との関係
「な、なななんでしょうか…?」
「奈央さ……なんでこんな格好してるわけ?」
そう言ってあたしが着ているドレスを指差す。
「俺に襲ってほしかった?」
「ち、違うからっ…」
あたしは月舟さんに渡されたこと、断れなくて着ていたことを話した。
すると、ユウが深いため息をついた。
なんで怒ってるのかわからないけど、たぶんあたしが悪いんだ。
だから謝ろうと口を開いた。
でもその前にユウがあたしの頭の上に手をのせて撫でるから
開きかけた口は何も言わずに閉じた。
「スーツ、持ってきてくれたんだ?」
ちょっと意外、とでも言うかのように、ユウがそう言った。
あたしってそんなに反抗的に見えるかな?
確かに持って来たくなかったけどさ。
あたしは少しむくれ気味に頷いた。