危険なペット様との関係
いい子だね。と呟かれて、また腕を引かれて、ユウの胸の中にすっぽりと収まった。
あぁ…だめだ
もう何度も抱きしめられているのに
あたしの心臓は抱きしめられる度に鼓動を増す。
それに、こうされると、あたしは何も言えなくなる。
ユウが静かに口を開いた。
「俺がさ………ホストやってるって言ったら、奈央はひく…?」
ユウの鼓動が早まった。
想像していた通りの言葉に、あたしは少し口ごもってしまった。
「…ひかないよ。」
でも、あたしはゆっくりだけど、確実に、ユウにそう言った。
「女に媚びて…金をもらう仕事だぞ?」
「そんなこと関係ない。」
ホスト、っていう仕事はそうなのかもしれないけど
あたしには少なくとも、ユウがそんな風に仕事をしているとは思えなかった。