危険なペット様との関係
「あの子……顔は可愛いけど、中身は悪魔だから。」
「…?」
「起きたら分かるわよ。」
「う、うん。」
大抵のものは上手く対応しちゃう萌香が、こんなに困った顔をしてるなんて…
しかも、あたしを頼ってくるなんて…
これは思ったよりも大変なことに巻き込まれたのかも……
「でも、…」
可愛かったなぁ…蒼空くん。
寝顔しか見てないけど、顔だけなら天使にも負けないよ、絶対!
そんなことを思っていると、寝室の方から小さな物音がした。
「起きた、かな…?」
そう呟いたのとほぼ同時に、寝室のドアが開いた。
「か…可愛い…!!」
ドアを開けて出てきた蒼空くんは、まだ眠いのか、目をこすりながらあくびをした。
うっすらと目尻に雫がついている。
可愛い…っ
可愛すぎるよ!!
思わずギュッと抱きしめたくなる衝動を抑えて、あたしはなるべく平然を装う。