危険なペット様との関係
「おはよう蒼空くん。」
「………だれ」
「へ…?あ、あたしは赤羽奈央です!で、こっちが佐久間ユウ!」
「ふぅん。」
「蒼空くんは何才なのかな〜?」
「5才だけど。…それ、きいてどうするの?」
な…?!
なんでだろう…
全く可愛く見えなくなってきた………
早くも蒼空くんの悪魔っぷりに衝撃を受けてしまったあたし。
ポカーンと開いた口が塞がらない。
「ちょっと奈央、しっかりしてよ。」
隣で萌香が睨みながらそんなことを言ってくる。
でもそんなこと言われたって…
「そ、蒼空くんはお腹すいてない?」
なんとか笑顔を保ちつつ聞いてみる。
「べつに。」
「そ、そう…」
無理です。
あたしに蒼空くんは扱いきれません。
「萌香ぁ…あたしには無」
「無理とは言わせないから。…じゃ、蒼空。奈央に可愛がってもらいなさいよ。」
「え?!ち、ちょっと…!」
「じゃあね、蒼空。」
パタン───
あたしの叫びも虚しく、蒼空くんを置いていったまま、ドアは閉まった。