危険なペット様との関係



「おはよう蒼空くん。」


「………だれ」


「へ…?あ、あたしは赤羽奈央です!で、こっちが佐久間ユウ!」


「ふぅん。」


「蒼空くんは何才なのかな〜?」


「5才だけど。…それ、きいてどうするの?」



な…?!



なんでだろう…



全く可愛く見えなくなってきた………



早くも蒼空くんの悪魔っぷりに衝撃を受けてしまったあたし。



ポカーンと開いた口が塞がらない。



「ちょっと奈央、しっかりしてよ。」



隣で萌香が睨みながらそんなことを言ってくる。



でもそんなこと言われたって…



「そ、蒼空くんはお腹すいてない?」



なんとか笑顔を保ちつつ聞いてみる。



「べつに。」


「そ、そう…」



無理です。



あたしに蒼空くんは扱いきれません。



「萌香ぁ…あたしには無」


「無理とは言わせないから。…じゃ、蒼空。奈央に可愛がってもらいなさいよ。」


「え?!ち、ちょっと…!」


「じゃあね、蒼空。」



パタン───



あたしの叫びも虚しく、蒼空くんを置いていったまま、ドアは閉まった。









< 66 / 150 >

この作品をシェア

pagetop