危険なペット様との関係



「みて!これママにそっくりだよ!」


「え?どれどれ〜」



お昼も食べ終わり、蒼空くんはすっかり元気になった。



なんだか吹っ切れたみたい。


今は、あたしとユウの手を握って、グイグイ引っ張りながら魚を見て回っている。



「どれどれ……ってこれハリセンボンじゃん!」


「ハハッ!確かに奈央にそっくりだ!」


「パパもそう思うよね♪」


「二人してひどいよっ!!」



蒼空くんとユウも仲良くなったみたい。



でもだからって…



ハリセンボンって喜んでいいのか…



チラッと水槽を見ると、ガラスごしにあたし達が映った。



なんか………本当の家族みたい。



幸せそうに笑う二人を見て、あたしは素直にそう思った。



周りからも親子だって見えてるのかな…?



「そうだったら……いいな…」














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