顔のない天使
夢の終わり
その後、二人は仲良く小屋で暮らしました。
街にも、ルイは行けるようになり、
ずっと笑っていました。
けど何の前触れもなく幸せな日々は壊れ、
夢の終わりは訪れるのです。
「ルイ!!いるか?」
街の住人が小屋にやってきます。
『どうか、しましたか?』
ルイは慌ててドアを開けます。
住人は泣きながら、伝える。
「ギルが…ギルが、死んだ」
…事故だった。
建物が崩れ、下敷きになり、
もう、息がなかった、と。
その現場にルイは走りました。
ギルは真っ赤に染まり、
下半身がありませんでした。
ルイは叫びました。
『うそっ、うそ!!違う、ギルはっ、ギルはいつも笑っていた!!』
「ルイ、落ち着いてくれっ!!」
『いやっ、いやっ、違う違う違う違う!!
いやぁあぁああぁ…!!!!!!』
ルイは走り出しました。