キミと見た空


そう言ってわたしの手を取ると、教室から出ていく。

強引な人だ…。

どこ行く気なんだろう。

多分校内、どこがどこだか分かってないよね。

「徳崎くん、どこ行くの?」

「黙って。いいからついてこい」

ついてこいって…。



―ピロリロリン―

「ちょっと待て」

そう言うと、携帯を取り出して何か話してる。

「…あぁ。じゃあよろしく…」

ん??よろしく…??

「ねぇ今誰と話してたの??」

「別に??気にすんな。あとで分かる」

「あとでって…」

いつだよっ!!

心の中でツッコムわたし。

「あ、いっとくけど今日は遅くなるから」

何!?

遅くなるって…

「何時くらい??」

「わかんねぇって」

ですよねぇ。

「だから家には電話しとけよ」

ん??

一応気ぃ使ってくれてる??

まあどっちにしても…

「別にいい。電話しなくて」

「何言ってんだ??親が心配すんだろ」



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