キミと見た空


美咲と花が近寄ってきた。

「ゴメン。職員室にいたの」

「遅刻かと思った」

「それはない!!」

「だよね」

ちらっと時計を見ると、もう8時半になっていた。

「みんなすわって」

わたしが声をかけると、ちょうど、

「ホームルームするぞ」

そう言って先生が入ってきた。

「起立」

ガタガタガタ―

「礼」

『おはようございまーす』

「着席」

ガタガタガタ―

「はい、おはよう。知ってる人もいるかと思うが、転校生を紹介する」

ザワザワ…

「静かに。徳崎、入りなさい」

「はい」

ガラガラ…。

しーん……。

美咲と花を見ると、2人ともわたしを見ていた。

さも、

「徳崎って、アノ人??」

と言いたげに…。

言いたい気持ちもわかる。

だってさっきと全然違うんだもん。

黒いメガネをかけ、髪が少し汚く見える。

わざとかなぁ。



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