キミと見た空


わざと友達作らないようにしてるのかも。

「徳崎香哉です」

パチ…パチ…パチ…

「徳崎は家庭の都合で来れない日が多くなると思うが、仲良くするように。席は会長の隣が空いているからそこに座れ」

「はい」

ガタン…

「でわ、今日の流れを説明する」

わたしは先生の話そっちのけで、徳崎くんを気にかけていた。

よく転校するのだろうか。

こういう空気、慣れてるのかなぁ。

わたしはダメだなぁ。

よく平気だよなぁ。

「以上」

「起立」

ガタガタガタ―

「礼」

『ありがとうございましたー』

ザワザワザワザワ……

「徳崎くん、さっき大丈夫だった??」

「…えっと、何が??」

「何って、クラスメイトの反応だよ」

「あぁ、別に。いつものことだし」

やっぱり。

どこに行ってもこういう反応なんだ。

なんかすごくかわいそう。




< 7 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop