キミと見た空
勇気を出して、反論した。
「ねぇ彩。どうしてそこまで徳崎をかばうの??」
「友達だからに、気まってるでしょ」
「……」
「みんなだって。自己紹介のあとのあの空気。転校初日に重い空気だしてたら徳崎くん、みんなに声、かけにくいじゃん。友達になりたくてもなれないじゃん」
「…彩。もういい」
そう言って現れた徳崎くんは、さっき職員室で会ったアノ徳崎くんになっていた。
美咲と花もビックリしている。
2人の方を向いて、徳崎くんは、
「これで分かったか??アノ日のオレだって」
2人はゆっくりうなずいた。
「バカだよなぁ、おまえら。気づけよ、いい加減。試したんだ、おまえらを」
「徳崎くん…」
「人ってホント見た目重視するよな。中身すら見ねぇもんな??見た目で人を判断するんだろ??」
クラスメイトは黙ったまま。
なにもケンカ売らなくても…。
「もういいよ。オレは別にそんな友達なんていらねえし。彩だけで充分だ。行くぞ」