【短編】カワイイ娘の願い事
3.願い事
「今日はどんな願い事をしたのかな?」
何事もなかったかのように父親が話しを変える。
「窓から見える木を全部切ってほしいって神様にお願いしたの」
亜里沙は跪いて神様に願い事をするのが日課になっていた。
「全部?どうして?」
父親は首を傾げて訊き返す。
「夏になるとセミの声がうるさいから」
「なるほど、鉄は熱いうちに打てというわけか。亜里沙は賢いな」
父親が目尻をたらす。
「叶えてくれるかしら?」
亜里沙が父親の顔を覗き込みながら訊く。
「神様は亜里沙の願い事ならなんでも叶えてくれるよ。来週には実行されるさ」
「よかった」
亜里沙は後部差席に身を沈めて胸をなで下ろした。
何事もなかったかのように父親が話しを変える。
「窓から見える木を全部切ってほしいって神様にお願いしたの」
亜里沙は跪いて神様に願い事をするのが日課になっていた。
「全部?どうして?」
父親は首を傾げて訊き返す。
「夏になるとセミの声がうるさいから」
「なるほど、鉄は熱いうちに打てというわけか。亜里沙は賢いな」
父親が目尻をたらす。
「叶えてくれるかしら?」
亜里沙が父親の顔を覗き込みながら訊く。
「神様は亜里沙の願い事ならなんでも叶えてくれるよ。来週には実行されるさ」
「よかった」
亜里沙は後部差席に身を沈めて胸をなで下ろした。