ひねくれ双子の険しい恋路
『梨沙の気持ちはその程度だったの!?』
梨沙は、あたしが怒鳴ってる事に対してすごく驚いてる。
――だけど、止まらない。
『朝日のこと、大好きなんじゃないの!?』
「……」
『今まで諦めないできて、やっと付き合えたのに…。その諦めなかった気持ちを否定するの!?』
「……」
『黙ってたらわかんないよ!!
……そんないい加減な気持ちなら、渡さない』
「…え?」
やっと梨沙の声が聞こえた。
『梨沙に朝日は渡さないっ!!』
あたしは、その場に梨沙を残して走り去った。