ひねくれ双子の険しい恋路
「まぁ、とりあえず中に入ってから話しよっか」
お母さんはニッコリ笑って言った。
『うん』
あたしもそれ笑顔で答えた。
―――……。
「はい、ジュース。暑かったでしょ?」
『うん、ありがと』
リビングのソファに座った。
お母さんと向かい合う。
「で、どうして急に帰って来たの?学校は?」
『お姉ちゃんと明日会う約束したの』
“学校は?”
っていう質問には答えなかった。
「あら、そうなの?美紗子も帰ってくるのかな?」
『うん、多分』
お姉ちゃんは、すでに結婚してる。
ここ(実家)から20分くらいの所で暮らしてるらしい。
「で、学校は?」
…やっぱ聞くんだ。
『我慢できないから午後サボってきちゃった』
語尾に☆をつけるような感じで言ってみた。
ごめん、これで許して…。