ひねくれ双子の険しい恋路


『待っててくれたの…?』


梨沙は起きない。


あたしはベッドからタオルケットを持ってきて、梨沙にかけた。

部屋にはエアコンがかかっているから、何かかけないと風邪ひいちゃう。


『おやすみ』


そう言って、あたしは電気を消した。




――――――
―――




『ふぁ~あ。行くか』


まだ涼しい朝。

あたしはあくび1つして、寮を出た。



少し歩くと、すぐ学校に着いた。


やっぱり生徒数は少なくて、教室にもほんの少ししかいなかった。


そのほんの少しの人たちも、あたしが入ってくるとこっちを見る。



別に珍しいもんじゃないでしょ。


って言いたくなる。




自分の机に座ると、机の中にはプリントやらノートやら…。



金曜日に配られたのかな。


それらを引っ張り出して、やり始める。


土日の宿題はどうせ今日提出だからなぁ。




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