ひねくれ双子の険しい恋路
「俺に出来ることなら…」
朝日は相当罪悪感に浸ってる。
『何があっても、あたしに話合わせて』
「…?」
『否定しなきゃいいだけなの。お願い』
「あぁ、わかった」
もう3分になる。
朝日は分かってなさそうだけど、たぶんなんとかなるよね。
あたしは、朝日と腕を組んだ。
――カップルのように。
「砂希?」
『いいから!』
――ガチャッ
屋上の扉があいた。
たぶん梨沙がこっちをみてる。
扉には背を向けてるから、梨沙の様子はよくわからない。
『ねぇ朝日。今度の休み、2人で出かけない?』
梨沙にも聞こえるような声で言った。
「あ、あぁ…」
朝日にはさっきお願いしたから、否定はしない。
――さぁ梨沙。どうする?