ひねくれ双子の険しい恋路
第5章
1.
――――――
「砂希ー、行くよー?」
『はいはーい』
今日は7月11日月曜日。
あれから1週間がたって、梨沙とはもう元通り。
もしかしたら、前よりも仲良くなったのかもしれない。
梨沙に聞いた話、梨沙もお姉ちゃんに助言してもらったとか。
お姉ちゃん、偉大。
「砂希ー!」
『あー、ごめんごめん』
ちょっとぽーっとしてたら、梨沙はあたしの結構前を後ろ向きで歩いてた。
『ねぇ梨沙、あたしを呼んでくれるのはいいけどそれじゃ転ぶ――」
「わっ」
あぁ!!
今言ったばっかりなのに…
「危なっかしいなー相変わらず」
「あ、朝日」
後ろに転びそうになった梨沙を、朝日が支えた。
『ナイスタイミング…』
梨沙ってどうしてこんなドジなんだろう。
ひやひやするよ…。
あたしは梨沙と朝日の所へかけよった。