ひねくれ双子の険しい恋路



―――――
――


『どーもお待たせしましたー』



もうおそろいのようで。



「アンタどっち?」


最初にしゃべったのは、1番前にいるキツそうな人。


1、2、3……6人か。

2人ほど2年生混じってるし。

学年別にリボンの色が違うから、すぐにわかる。


…そんなに朝日たちが好きですか。



『砂希ですよ』


「はぁ?あたし呼んだの梨沙のほうなんだけど」

「なんでアンタがきてんの」


2年生が文句を言う。

2年の後ろに、1年が構えてる。


『お呼び出しの係はあたしなんで』


「何それ!?バカにしてんの!?」

「神谷梨沙を連れてきなさいよ!」


もうキレだしてる…。



『今後の呼び出しに梨沙は一切連れてきません』


「はぁっ!?」


『いいじゃないですか、同じ顔なんだし。梨沙だと思って話してくださいよ』



「……しょうがないわね。めんどくさいしアンタでいいわ」

「そうね、同じ顔だしいっか」


『じゃあ本題をどうぞ』


あたしは納得した人たちに言った。


早く終わらせて戻らないと、梨沙に心配かけちゃう。






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