ひねくれ双子の険しい恋路
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『………』
「ちょっと、砂希?」
次の日の朝、教室に入ったあたしは言葉を失った。
「静夜ー、昼サッカーしようぜ」
「おー。やろやろ」
「静夜、課題貸して!」
「俺も今日やってない☆」
「可愛く言うな!焦ろよ!」
なんで……。
ホントに…?
「今日は男子に囲まれてるんだね…」
隣の梨沙がヒソっとあたしに言った。
――バチッ。
麻生と目があった。
麻生はニヤリと笑う。
得意気に、勝ち誇ったように。
――ガタッ。
「さて、俺行かなきゃ」
麻生が席を立った。
「どこ行くんだよー」
「ちょっとねー。秘密」
「なんだそれー」
麻生は、またあたしを見てニヤッと笑って教室を出た。
“来いよ”
って言ってるんだと思う。
結果がどうであれ、昨日の空き教室に行く事になってるからね…。
「おい、どーした」