ひねくれ双子の険しい恋路
♪~♪~♪~
生徒玄関で靴を履き替えてると、ポケットの携帯が鳴った。
『げ、梨沙じゃん』
忘れてたー…。
『もしもーし…』
<砂希ーっ!!!>
思わず携帯を耳から少し離した。
うるさそうだから、そのまま話す。
『はーい、砂希でーす…』
電話の向こうは、とてつもなく騒がしかった。
これじゃ余計にうるさくしちゃったね、先生。
<どういうことっ!?>
『うーん、そーゆーこと』
これ以上聞かないで…。
<意味わかんないって!!>
『うん、ごめん』
――ブチッ。
あたしは梨沙との通話を切った。
そして、そのまま電源オフ。
結局、梨沙とは部屋が一緒だから学校が終われば会うんだけどね…。
あたしは携帯をパタンと閉じて、生徒玄関を出た。