ひねくれ双子の険しい恋路


「正面からぶつかってけよ。逃げんな」


『……うん』


翔が笑ってくれたから、あたしも答えることができた。



「もう、大丈夫だな」


『…ありがと』


今回は翔にだいぶ…かなり助けられた。


あたしは翔に話しただけ。

翔も当たり前の事を言っただけ。


それでも、あたしの心はスッキリした。


重たいものがちょっと軽くなって

“大丈夫”

って思えるようになった。



『……あれ』


うん…。

そうじゃん。


「なに?」


『あたし、いっつも家族に頼ってない?』



前に朝日絡みで梨沙と喧嘩した時に家に帰ってきた。

それで、お姉ちゃんにいろいろ助けてもらった。


今回もまた家に帰ってきて(というか連れてこられて)翔に助言してもらって…。


ダメじゃん、あたし。


頼りっぱなしじゃん。



「砂希って、頭いいのかバカなのかわかんない」


『はぁ?』


褒められてんのかバカにされてんのか、あたしの方がわかんないわ。




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