ひねくれ双子の険しい恋路


そして、10分後。


「決まりー!!」


誰かが声をあげた。


黒板に目をやると、新しい席が書かれていた。



あたしと梨沙は、廊下側の一番後ろの2席。

よかった、うまく決まって。



「砂希ー、暇だし通信しよ」

『いいよ』


梨沙はあたしの分もゲーム機を持ってきていた。


「「負けないから」」


こんなことにも見事に重なって、クスリと笑い合った。



―――……



『梨沙ー……。あたしもう4連勝しちゃったんだけど』


「まだ諦めないよ!次はあたしがコースを選ぶんだから!!」


あたし達は車のゲームをやっていて、あっさりと4連勝しちゃったあたし。


負けず嫌いな梨沙は、じっくりとコースを選んでいた。





「おい」








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