ひねくれ双子の険しい恋路



―――――
―――


残り1分、


11:13。



麻弥達に2点負けてる。



はぁ、はぁ、はぁ、


みんな息切れ。


5分の中でもこんなに激しく動いていればかなり疲れる。


麻弥も息が切れているところ、あたし達はついていけてるのかもしれない。



今、聞こえるのはあたし達の呼吸とボールの音。


いつのまにかギャラリーは静かになっていた。



ポスッ


やばい、いれられた。

今のも麻弥だ。


……4点差。


残り時間は少ない。


かなりまずい。


このままじゃ、


……負ける。



「砂希っ!!」


呼ばれて我に返る。


そして飛んできたボールをなんとか受け取った。


あたしはすぐに態勢を整えて走った。

すぐに追いつかれる。


それなら、とあたし達はパスをうまくつないでここまで点数を取ってきた。



チラッと後ろを見る。


ダメだ、来る。



あたしはその場に止まって、ゆっくり、シュートした。





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