ひねくれ双子の険しい恋路
《そう》
それだけしか送らなかった。
そしてすぐに返信が返ってきた。
<だから、どうしたって聞いてんだよ>
……なんでか胸が熱い。
どうもしてないよ。
別に、なんでもないのに――……。
《何で》
<顔違う>
一夜の返信は速かった。
“顔違う”って何。
なんだかそれが面白くて、少しだけ笑った。
“受信しました”
開くと、立て続けに一夜から来たメールだった。
<また1人で考え込んでないか>
……また、ってなに。
考え込んでなんか…ないよ。
…なんで一夜は、
《大丈夫》
こんなあたしを心配するんだろう。
なんでこんなメールが、
すごく嬉しいんだろう。