ひねくれ双子の険しい恋路


―昼休み―


あたしは、梨沙とゲームしていた。

昼休みって、すごく暇だからゲームに頼るしかない。


『あ、勝った。あたし今日で6連勝じゃん』


またまた梨沙に勝ったから、ちょっとからかいながら言った。



「……」


『梨沙ー?』


梨沙の返答がない。

連敗しすぎて機嫌損ねた?


『負けっぱなしだからって無視しない…』



バタンッ



梨沙はあたしが話しかけている途中に……倒れた。



『梨沙!?』



何?

どうして!?


『ねぇ、梨沙ってば!!』


一生懸命肩を揺さぶってみたけど、全く反応がない。


『ねぇ、どうしたの』


とりあえず保健室?


と思ったけど、あたし1人じゃ梨沙を運べない。

急いで先生を呼んでこようか、でもこんな教室に梨沙1人残して行きたくない。


クラスにいる人たちが、こっちに注目してる。


けど、誰も助けようとはしない。


普段の行いが悪いから当たり前だけど。



どうしよう。

どうしよう。



「梨沙っ!!」



すると誰かがこっちに向かってきた。














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