ひねくれ双子の険しい恋路
それから周りと距離を置き始めて、小学校を卒業するころには、みんなあたし達に近づかなくなっていた。
唯一の見方は、家族だった。
家族だけは、ちゃんと見分けてくれて、理解してくれた。
「「中学受験したい」」
頼んでみた。
どうせどこに行っても同じことが繰り返されるだけかもしれない。いや、きっとそうだ。そうに決まってる。
でも、
それでも、もしかしたら――――。
そんな期待を、心のどこかでしていた。
この頃のあたしたちはまだずっと子供だったのだ。
その学校は中高一貫校で、寮制だから隣の県まで行ってもさほど迷惑はかからないだろうと思った。
そうしてあたしたちは入学試験を難なく乗り越え、この町を出た。