ひねくれ双子の険しい恋路


ガラッ!!


朝日が、足で保健室の扉を開けたから、すごい音がした。


「まぁ!!どうしたの!?」


中にいた先生が驚きながら近づいてきた。


『先生、梨沙、急に倒れちゃって…!!』



先生は、梨沙のおでこに手を当てて、


「あら、熱あるじゃない!!そこのベッド、開いてるからとりあえずそこに…」


と言って、パタパタと奥の方へ何かを取りに行ってしまった。


そして、その指示を聞いた朝日は、近くのベッドに優しく梨沙を寝かせてくれた。



「はい、コレ体温計と冷たい枕。熱はかったら先生に教えてね」


先生が戻ってきて、テキパキと指示をだしてくれた。



『ありがとうございます』


ここまできて、やっと落ち着けたあたし。


先生はにこりと笑ってカーテンを閉めた。


『よいしょ……』


梨沙に体温計をはさませて、椅子に座った。



そして、お礼を言わなきゃいけない人がもう1人。



『ありがとう、朝日』







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