ひねくれ双子の険しい恋路


『じゃあ、あたし達は朝日と昔と同じようにもいいの?』


「当たり前だろ?何言ってんの?」


『もしかしたら、あたし達のせいで周りからなんか言われるかもしれないよ?』


あたしだって、朝日は大事な幼馴染って思ってる。

朝日が嫌な思いするのはヤダ。


「なんでだ?」

『そのうちわかる』

「噂や悪口なんか気にするか」

『だよね。朝日だもんね』



きっと、これで元通り。

また昔みたいに仲良くできる。



「砂希……」


『あたしも、役に立つでしょ?』


「……十分すぎるよ」


梨沙は布団をかぶって顔を隠した。


『じゃ、あたしは梨沙の荷物とってくるから。あとよろしくね朝日』



そう言って、今度は完全に保健室を出た。







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