ひねくれ双子の険しい恋路
――今あたしは、梨沙と一緒に校門の前にいる。
ここに来て、もう4度目の春。
あたしたちは16歳になった。
今日は、高等部の入学式。
「砂希?」
『あ、ごめん』
梨沙に呼ばれて、我に返った。
ちょっと昔の事に浸りすぎたかな。
「めんどくさいし、サボる?」
『いや、それはまずい。お母さん達来るでしょ?』
「それが、来ないことになったんだよ!!」
『まじ?じゃあ大丈夫だね』
「決定ーっ」
なんだか行く気になれないし、入学式っていったって結局メンバーハほとんどかわらないし。
ただ、毎年ほんの何人かは高校から入ってくる人もいるらしい。