ひねくれ双子の険しい恋路
『離してっ!!』
…………。
目の前に映るのは、白い世界じゃなくて、屋上のコンクリートだった。
『夢……だ』
夢でよかった……。
こんな変な夢、早く忘れよう。
『……あれ』
違和感に気付く。
なんだか温かいなって思ったら、あたしの体全体に、黒くて大きな制服がかけられていた。
その瞬間、
ストンッ
あたしの目の前に、人が降ってきた。
『!?』
「あぁ、起きたか」
それは1人の男子で、上の制服を着ていなかった。