ひねくれ双子の険しい恋路
「そうなの、砂希!?何も聞いてないよ!!」
梨沙の驚いた声で、我にかえったあたし。
そうだ、何か言わなきゃ…。
なんて言おう、完璧に誤解を解かなきゃ…。
「ズゴゴゴー…」
麻生を見ると、のんきにジュースを飲みほしていた。
麻生にだって関係あるのに、なんで何も言わないの!?
『いや、そんなわけないでしょ』
心の中はすごい焦ってるけど、クールに言った。
「嘘だー。最近妙に仲いいし、ちゃんと名前で呼び合ってるしー」
朝日はニヤニヤしてた。
やめてよ。
そんな風に言わないで――……。
『朝日、ちょっと来て。早く』
「え、何!?」
あたしは朝日を急いで立たせて、屋上の端っこにつれていった。